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地中熱利用Webマガジン
不定期ですが、地中熱利用に関する話題をマガジンとしてご提供いたします。
第1回は,協会パンフレット─「地中熱エネルギー」って何だろう?」(子供用パンフレット)
6ページ:難しい言葉を説明しよう!─ を解説します。 また、5ページの「ヒートアイランド」についても説明します。
なお、記事の内容については、一部に筆者の私見が含まれる場合がございます。
◆読みたい用語をクリックして下さい.
1.地中熱エネルギー
3.井戸水(地下水)
7.ヒートアイランド
下記の用語は準備中です。
2.気温
4.エアコン
5.省エネ
6.CO2削減
■1地中熱エネルギー
地下へ深く進んでいくと、どんどん熱くなっていきます。これは地球の内部にコアと呼ばれる高温の液状の物質があるためです。このコアによって温められているために、地下深部は暖かく温度が変わりません。
さて、地下の温度は変わりませんが、地上の温度は一年で大きく変わります。夏は暑く冬は寒くなります。地下の温度は変わりませんから、夏になると地上の方が地下よりも温度が高くなります。冬は反対に地上の方が地下よりも温度は低くなります。ここで、「温度が高い、低い」ということを考えてみましょう。温度が「高い」ものと「低い」ものが一緒にあると、「高い」ものの温度は下がり、「低い」ものの温度は上がります。このように温度の異なるものがあれば熱は「高い」ところから「低い」ところに動いていきます。
では、同じように地上と地下の温度を考えて見ましょう。冬であれば、地下が地上より温度が高いので、地上の低い温度を高くできる熱が地下にたくさんあることになります。また、夏であれば温度が高い地上から温度の低い地下へたくさんの熱を運ぶことができます。このように地下には採りだしたり貯めたりすることの出来る“熱“があることになります。この熱のことを地中熱エネルギーといいます。(産総研 天満)
■3.井戸水(地下水)
地下水とは,地下の隙間を満たして地球の重力の作用によって流れている水のことです。実用的には,井戸で汲み上げることができる水です。地下水は,地球上の大きな水循環の一部を占めており,降雨や地表の水が地下へしみ込み,河川,湖沼,海などへ流出します。地下水は,私たち人間にとって大切な地下資源の一つで,その量は湖や川の水よりもたくさんあります。しかし,地下を流れる地下水の速度はとても遅く,1日にせいぜい数メートルほどしか流れません。
地下水は,山地や丘陵地など標高の高いところで雨水が地面へしみ込んで,ゆっくりと地下へ降りていきます。これを地下水の"涵養(かんよう)"といいます。また,地下水の涵養される場所を涵養域と呼びます。地下水の流れる速さは非常に遅く,1日に速くて数メートル,遅い場合は数センチしか移動することが出来ません。地下水の流れる速さは,地質によって異なります。礫や砂の場合は地層の隙間が大きいので流れやすいのですが,粘土層などは隙間が小さいために地下水は流れにくくなります。地下水は,地下深く浸透した後,水平移動を始めます。その後,上向きに流れて地表や海底に湧き出るのです。これを地下水の"流出"といいます。また,地下水が流出する場所を"流出域"と呼びます。川の流れが,高いところから低い方へ流れるのと同様に,地下水も標高の高いところで涵養され,標高の低いところで流出します。地下水の流れが川の流れと大きく違う点は,いったん地下深く降りていった水が,その後,上昇して再び地表面や海底に湧き出ることです。地下水の大きな流れを広域流動系といい,それに対して小さな流れを局地流動系,その中間を中間流動系と呼びます。関東平野や濃尾平野では,広域流動系は地下1000メートルよりも深いところを流れていると考えられています。地下十数メートルの地下水の温度は,気温の季節変化の影響がほとんどなくなり,一年を通じてほぼ一定の温度を保っています。また,地下の温度は深いほど高くなり,地温の上昇する割合を"温度勾配(地温勾配)"と言います。一般に,日本では100メートル深くなると地温は2〜3℃上昇します。実際に地下の温度を測定すると,場所によって温度が大きく違うことが最近の研究でわかってきました。これは,地下水の流れによって,地下の温度分布が歪んでしまうためなのです。地下水や地下の温度を上手に利用すると,冷房や暖房を行うことができます。大自然がもともと持っているエネルギーなので,石油の消費量を抑えたり二酸化炭素の削減につながり,「地球に優しい」エネルギーといえるでしょう。(産総研 内田)
■7.ヒートアイランド
ヒートアイランド対策大綱(ヒートアイランド対策関係府省連絡会議、平成16年3月)によると、「ヒートアイランド現象とは、都市の中心部の気温が郊外に比べて島状に高くなる現象であり、近年都市に特有の環境問題として注目を集めている。」と定義されています。
「暑くてたまらない、この暑さは何とかならないのだろうか。」真夏の都会を歩いている時にこう思った人も多いのではないでしょうか。実際、気象庁によれば、東京の夏の平均気温は100年で約2℃上昇しています。この都市の気温が高くなるヒートアイランド現象は、環境問題の一つとして、毎年夏になると多くの人の関心を集めるようになってきています。ヒートアイランド問題は国の規制改革推進3カ年計画における環境分野で取り上げられ、現在では、都市再生施策の重点分野の一つである持続発展可能な社会の構築の中の具体的な施策例に取り上げられ、緩和に向けた取組みが行われています。
ヒートアイランド現象は、温室効果ガス濃度の増加による気温上昇が原因の地球温暖化現象とは気温上昇の理由が異なります。ヒートアイランド現象の原因は、主に表面が建物やアスファルトで覆われていること、及び、家庭、事務所などでのエネルギー消費の増大などがあげられます。アスファルトや建物表面の温度が上がって空気を暖める、あるいは、エネルギー消費に由来する熱が空気を直接暖めることが気温上昇の大きな理由なのです。
ここではヒートアイランドとエネルギー消費の関係を理解するために、エネルギー消費由来の熱の行方について少し考えてみましょう。真夏の日中、じりじりとした太陽に建物は暖められ、中の人は冷房なしではいられない状態です。冷房は、太陽由来の熱負荷とパソコン、照明、人など室内で発生する熱負荷を室外へ電気またはガスを用いてくみ出す装置と考えることができます。使われたエネルギーは最終的にはすべて熱となります。消費されたエネルギーは保存されるので、屋外に排出される熱量は単純に考えると「太陽由来の熱負荷+屋内からの熱負荷+冷房機器消費エネルギー」となります。つまり冷房室外機からは屋内で使われたほぼ全てのエネルギーが熱となり、特に熱がたまりやすいビル街や夜間には気温上昇の一因となっているのです。
このような理由から、土壌や水など空気以外を温冷熱源として、冷房排熱を排出する空調システムは、室外機からの排熱が空気に出ないため、ヒートアイランド対策の一つになります。この対策が幅広く普及した場合、真夏日中の気温は最大1℃程度下がることが予想されています。また、夏は空気よりも温度が低い地中、海水などに排熱するため、冷房機器の効率が上がり省エネルギーにもつながると考えられます。(産総研 玄地)
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